持続可能な社会とかいうと、どうしても壮大なテーマのように話す人が湧いてきます。でもそんなことよりも、ドライバーさんの給料を確保するために奔走している運送会社さんたちの問題を解決するほうが先じゃないのかい?と思ってしまいます。仲の良い運送会社の人たちと話していると、表面しか見ていない人には分からない悩みがあることが分かります。
運送会社の役割
テレビを見ていると「ドライバー不足の解決にむけて頑張ってまーす」「待機時間解消にむけて取り組んでまーす」「トラックの自動運転開発に頑張ってまーす」と派手なベンチャー社長が語っているニュースが目立ちます。わーっ持続可能にとりくんでますねぇ。でも実際にトラックを走らせている運送業者さんはそれどころじゃないんですよ。ベンチャーみたいに資金をつぎ込んで、回収する目途がたつかたたないか分からない取り組みなんて、やってる余裕はないんです。
そもそも持続可能な社会って何なの?我々トラック運送業界につくれる持続可能な社会といったら、運んで欲しい人が困らない社会ぐらいです。いろいろと難しそうなカタカナを聞かせてくる専門家を見ていると、つい判断が鈍ってしまいますが、我々も「運ぶトラック」を提供することで、立派に「持続可能な社会の実現」に貢献しているんです。
では、持続が不可能になってしまった場合の物流社会ってどんな感じなのでしょう?難しく考える必要はありません。シンプルに「運ぶトラック」よりも「運んで欲しい」っていう人のほうが圧倒的に多くなってしまう社会です。「いいんじゃないの?運送会社が荷主を選ぶ時代だね」いやいや、そんな単純なものじゃないですよ。スーパーやコンビニで当たり前のように買えた品物が無くなってしまうかもしれないんです。いくら、荷主を選び放題で稼げるようになったとしても、自分たちの生活が苦しいものになってしまったんじゃ意味がありません。
物流クライシスを防げ
運んで欲しい人、運ばなければならない荷物、で溢れかえっていても、誰も運ぶことができない。そんな社会になってしまうことを「物流クライシス」と呼んで恐れさせている人たちがいます。でも実際、2024年4月を過ぎましたが(2024年6月追記してます)今のところ無事です。どんな立派なビジョンとやらをもったベンチャーが頑張っても、息絶え絶えになっている中小の運送会社すべてを救うことはできなかったんじゃないでしょうか?運送会社の面々が苦しい状況から自分の力で立ち上がり、辛くても経営を続けてくれたからこそ、物流クライシスは防げたといっても過言ではありません。
運送会社の仕事っていうのは、華やかさこそないんですが、人々の生活を支えているっていう実感が得られる仕事です。筆者も、普段は自虐的に「底辺業界」とか言っちゃってますが、本心では「ものづくり日本」を支え続けてきた誇りある業界だって思ってます。だから、この記事を読んでくれる同志の皆さんも、たまには「自分たちが持続可能な物流社会をつくってるんだ!」と自信をもって言ってやってください!
まとめ
我々が事業を続けることが持続可能な社会になる!そう思って頑張りまっしょい!
最後までお読みいただきありがとうございました!