中小の運送会社にとって配車担当者は営業職であり、売上と利益を左右する重要なポジションです。この記事では、その配車業務の効率と利益率の関係について解説します。
配車業務を分解して考える
実は配車業務にはいくつかの業務が混ざりあっています。
大きく分けるとこのような感じです。これをひとりの人間が行っている場合が多いと思われます。その理由を説明すると、1の頻度は少なく、2の時間効率は良いので、業務時間の大半を3と4に割けば良いから、となります。つまり、私たち業界の人間が配車業務と呼んでいるその業務は、大半がスポット案件の処理の部分である、ということなのではないでしょうか。
スポット案件の処理
ここでスポット案件の処理について考えてみます。まずスポット案件とは、一つは自社輸送力で対応できない輸送案件、もう一つは輸送案件が不足しているため空車になっているトラックを指します。運送会社はどちらもそのままでは困るので、どちらも発生していない「ちょうど良い」状態をつくろうとします。このように聞けば、業界の人でも「配車」とはこれのことだ、と思うでしょう。
しかし、このスポット案件の処理が実は一番時間がかかります。さらに、交渉に時間をかけ、互いの利害の一致を考える定期案件と違い、いわばイレギュラーともいえるスポット案件は、相手と交渉する時間も、判断する時間も短く、利益を出しづらいという面があります。そしてアナログ通信である電話でこれを行っているため、一件のスポット案件の成約にかなりの時間が必要となるわけです。
時間効率が良いと利益率も上がる
どんなビジネスでもきっとそうなのですが、時間効率が悪い業務は利益率も悪いです。だから、運送会社は各々が配車の時間効率をあげようと様々な取り組みを行っています。当社からは配車ステーションの利用を提案しますが、このシステムで実現できる時間効率向上についてはまた別の記事で説明したいと思います。皆さんも業務の時間効率向上をめざして、この困難をともに乗り切りましょう!