既にある優れたサービスは創らない

既にある優れたサービスは創らない

こんにちは。配車ステーションプロジェクトディレクターです。

近年、新しいサービスや製品を開発することがビジネスにおいて注目されています。多くの企業が採用しているのは、サービスに機能を追加していく方法ですが、あえて、すでに世の中に存在する優れたサービスは創らない、というやり方もあるのではないでしょうか。

例えば、Googleマップがあります。かなり優れていて、スマートフォンがあればナビゲーションシステムが必要ありません。Googleマップは常に地図情報を更新することに特化しています。スマートフォンなどが持つGPS機能についてはあえてオリジナルのものをつくらず、その力を機能連携という形で借りています。既にある優れたサービスを開発せず、連携する道を選んだからこそ、優れたナビゲーション機能を持つものとして人々に普及したのだと思います。

電話の配車から新しいビジネスモデルを創造

実は、配車ステーションも同じような考えに基づいて開発を行いました。運送業のソリューションサービスを開発したい、という思いが出発点だったのですが、運送業にも、例えば、運行管理や情報共有など優れたサービスが既にたくさんあります。それこそ、配送ルート検索はGoogleマップには敵いません。そこで、我々の得意分野である電話での配車業務に注目しました。この業務には、見つけたいときに荷物もトラックも見つからないという課題があり、これは求荷求車という優秀なサービスが既に解決しています。だから、電話の配車にある他の課題を探すことにしました。

電話で行っている業務には、取引先との交渉、傭車の受発注、トラブルの対処、ドライバーの誘導、などがあります。ここから電話でなければならない業務を引き算し、さらに求荷求車が既に解決している問題を除くと、「既存取引との受発注における非効率な伝達手段」という課題が残りました。この業務が電話でなければならない理由がないと気付いた私たちは、ソリューションをシンプルに実行できるサービスとして配車ステーションを開発したのです。

まだ電話で十分だと思われている企業、経営者も多いと思われます。私もそう思っていましたが、「いずれ、いつかは」などと誰かが始めるのを待っているだけではダメだと思いました。理解されないことを恐れずに、自分自身の手で始めるべきだという信念のもと、これからも前向きに取り組んでいきます。