物流クライシスを起こさない、いい方法とは?

物流クライシスを起こさない、いい方法とは?

労働時間とか残業時間とか、法令順守をすると走れないトラックばかりになってしまいます、というのが24年問題です。ちょっと待って、よく分からないんだけど?という人も多いでしょうが、ドライバー人口が減っていたり、給料が安かったり、いろんな問題が複雑にからみあってて、労働時間の問題が他の問題も引き連れてきたーっ、みたいな感じでとらえたらいいと思います。

物流クライシスって怖いの?!

24年4月を過ぎて、テレビで「物流クライシス」って言ってるのを聞かなくなった気がします。なんだか「ノストラダムスの大予言」みたいですね。若い人は知らないでしょうけど、1999年7の月に恐怖の大魔王が降ってきて世界を滅ぼすってのが流行ったんですよ。ミステリー系の番組や雑誌などいろんなところで騒いだけど、今、皆さんが無事なのが何もなかったことを証明しています。そのすぐあとの2000年問題。PCが西暦2000年を認識できず、バグが起きて、核保有国の核ミサイルが暴走して世界が滅びるってやつ。(筆者の記憶違いもあるかもしれないので、そこはご容赦ください)これも何も起きませんでした。「物流クライシス」も似たようなもんなのでしょうか?

昔から、人々を恐れさせることができるネタって、テレビ的にはおいしいんでしょうね。コロナウイルスが流行りだしたときも、急に専門家になったような人たちがテレビを見ている人たちを必要以上に怖がらせていました。物流クライシスはコロナほどのネタにはなりませんでしたが、ニュースに敏感な意識高い系の人たちに運送業界のことを知ってもらういい機会になったんじゃないかと思っています。

でも、大量殺戮兵器がぶっ飛んでくるっていう恐怖に比べ、運ぶトラックがいなくなってしまうかもしれない、っていうのはいささかインパクトに欠けるネタだったのかもしれません。その結果が、あまり取り上げてもらえなくなった今現在の状況なのでしょう。

だけど、実際のところ、荷主さんたちにトラック運送業界の苦しい状況を知ってもらえたのは良かったのかもしれません。テレビが拡散してくれた「物流クライシスの恐怖(笑)」は、業界にいる我々の行動を促し、運賃値上げ交渉や労働環境改善の要求など、環境の整備をするためのきっかけをくれました。24年4月を迎えてまだ二月ほどしか経っていませんが、4月以前よりも環境はいいものへと変わりつつあるような実感があります。

物流に関わらない人たちは「運ぶ人が少なくなっても大丈夫」って思っているのかもしれません。だからといって、我々業界人が「そんなことねぇぞ!」とまくしたてたところで、何の解決にもなりません。厳しい環境に耐えられず潰れていく運送会社もあれば、新しく運送会社を始める人もいる。誰かがかんたんに予想したように世の中は動いていかないってことが分かります。周りの人が、「トラック運送業はもうオワコンだ」って言いはじめたからって、すぐに辞めてしまおうって思う人ばかりじゃないはずです。我々が「お客様のためにモノを運ぶ」ということを忘れてしまわなければ、心配しなくても物流クライシスなんて起きないのかもしれません。

まとめ

大丈夫!物流クライシスなんて我々が起こしません!

最後までお読みいただきありがとうございました!