筆者は、たくさんの配車マンと取引をしてきましたが、「あそこの担当者嫌いなんだよね」と言って嫌われる配車マンっていうのには大きく三つの特徴があるように思います。筆者もこの特徴の一つに該当していた時期があるだけに、書いていて手汗がにじみ出てきますが、今回の記事は嫌われる配車マンについて取り上げてみようと思います。できれば嫌われたくないですもんね。皆さんも気をつけましょうね…。
①マウントをとってくる
立場を利用したマウント
荷物を出すほうの立場になると「自分は偉いんだ!」と勘違いしてしまうのも分かります。でもですね、カスハラ(カスタマーハラスメント)なんて言葉もあるくらいなので、気をつけなきゃなりません。誰だってマウントをとられるのは嫌なもんなんです。同業に嫌われてしまう配車マンその1は「マウントをとってくる配車マン」です。マウントには様々なものがありますが、きっと一番多いのは、仕事を出す立場になったとき、外注先に対してとってしまうマウントではないでしょうか?
経験者マウント
業界ワードや荷物の種類、積み方など、業界での経験が長い人ほど、これをやっちゃうんじゃないでしょうか?「教える」という姿勢でならともかく、マウントをとるという姿勢は嫌われちゃいますよ。例えば「え、こんなことも知らないの!?」などを語気強めで言っちゃうタイプの人は要注意ですね。ありとあらゆる取引先から嫌われまくります。筆者も「自分は誰よりも配車ができるんだ」と天狗になってた時期がありましたが、知識をひからかしても誰も認めてくれませんでした。地味だけど真面目にコツコツと取引先と接していくほうが、お客さんの信頼を得るのには近道だったかもしれません。
②飛び越す
踏み台にする
「最近、連絡が少なくなった傭車先がいるから気になって調べてみたら、荷主(依頼元の運送会社も含む)が直接使っていた」とか、その逆で傭車先の運送会社に荷主をとられていた、という飛び越し営業をされた経験がある担当者は少なくないはず。中には、外注先や水屋のことを新規取引先と知り合うための踏み台のように考えている人もいるくらいです。同業に嫌われる配車マンその2は「飛び越し営業をする配車マン」です。
崩れる信用
このタイプの配車マンは、取引先との信頼関係というものを軽んじています。だから簡単に飛び越すことができるのです。でも、そういう人は基本的にどんな相手でも飛び越していきます。ぶっちゃけ、取引先との信用を大事にしない人は成功していません。飛び越し営業は非常に手軽にできる営業手法ですが、今ある取引関係を失うことにもつながりかねない両刃の剣であることを忘れちゃダメですよ。
③求貨求車の乱用
求貨求車マッチング
例えば、取引先Aからいつも50,000円で受注している荷物があり、あなたは傭車先に46,000円で外注していたとします。急にAが求貨求車マッチングに50,000円で掲載するようになったら、あなたならどう思いますか?あなたの傭車先が求貨求車マッチングの会員だった場合、あなたは傭車がやりにくくなってしまいます。いままで築いてきた関係が一瞬で壊れてちゃいます。ということで、同業に嫌われる配車マンその3は「求貨求車ばかり使う配車マン」です。
トラックが見つからない荷物情報
Aが求貨求車によく載せるようになってしまった50,000の荷物情報。あなたは傭車先にその荷物をすすめることができますか?「ひょっとしたら傭車先も求貨求車で見ているかもしれない」と思ったら、中々すすめることができませんよね。そして、Aから「トラックを探してほしい」と言われても、きっとあなたは探さなくなるでしょう。こうやって、同業から嫌われ、トラックが集まらなくなる荷物情報ができあがるのです。
嫌われない努力
嫌がることをしない
「嫌われる勇気」なんて言葉もありますが、事業で収入を得るために取引先から嫌われないようにする努力は必要です。これを言うと、荷主や傭車先からの要望にすべて応えることが嫌われない方法だと勘違いしちゃう人もいるのですが、そうではありません。「嫌われない=相手の言いなりになる」ではなく「嫌われない=人が嫌がることをしない」ということです。
信頼関係の構築
実は、嫌われる配車マンの3つの特徴はすべて信頼関係に関わっているんですね。態度や姿勢ってのは取引をする相手が見てくるところですし、せっかく築いた関係をかんたんに壊すような人間、嫌われて当然でしょう。これだけ気を配って、時間をかけて、苦労しながら築いていく信頼関係だからこそ、これを大事にしていくことが会社に利益をもたらすのです。いつもは持論に自信がない筆者でも、「良い信頼関係がたくさんある会社は、安定して繫栄し続けています」と断言できます。
まとめ
どうせなら嫌われるより好かれるほうがいい。嫌われる配車マンにならないよう、気をつけましょう!
お知らせ
『流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律及び貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律案』(国土交通省ウェブサイト資料)が交付決定されました。下請けに対する規制が厳しくなると繁忙期のトラックさがしも一層難しくなりそうです。そこで、新たに協力会社と知り合う新規開拓をするのも一つの手です。運送業の新規開拓の新しい形、配車ステーションについて詳しくはこちらをご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました!