今回の記事では、トラック運送業における燃料サーチャージについて解説します。
燃料サーチャージとは
燃料サーチャージとは、燃料価格の上昇・下落によるコストの増減分を別建ての運賃として設定する制度です。現状の燃料価格が基準の価格より上昇した場合、上昇の幅に応じて燃料サーチャージを設定または増額改定して適用されます。また、燃料サーチャージの設定時点より下落した場合には、その下落幅に応じて減額改定し、燃料価格が基準の価格よりも低下した場合は廃止されます。
燃料サーチャージ額の算出方法
燃料サーチャージには、距離制と時間制の2通りがあります。
<距離制の燃料サーチャージ額>
燃料サーチャージ額(円)=走行距離(㎞)÷燃費(㎞/ℓ)×算出上の燃料価格上昇額(円/ℓ)
<時間制の燃料サーチャージ額>
燃料サーチャージ額(円)=平均走行距離(㎞)÷燃費(㎞/ℓ)×算出上の燃料価格上昇額(円/ℓ)
※荷主等と継続的に契約している場合、平均走行距離を1日、1ヶ月、半期当たり等の期間実績で算出
燃料サーチャージの導入方法
新たに設定する別建て制度のため、設定・変更した場合は30日以内に運賃料金設定(変更)届出書を国土交通省の地方運輸支局等の窓口に提出することが必要です。
燃料サーチャージを拒むと
燃料サーチャージを拒むと、独占禁止法・下請法に違反する恐れがあります。
まとめ
「2024年問題」も目前。燃料費の上昇コストを料金に反映させるよう、荷主企業への理解促進により一層取り組む必要があります。いまの豊かな生活を守るためには、企業同士が手を取り合うことが必要なのかもしれません。
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